ティーチング・ポートフォリオ作成ワークショップ(TPWS)というのを長らくやっています。順序的には、まず、このTPやTPWSについての説明が必要ですが、今書きたいことのためにごく簡単に。
TPとは、自らの教育活動について振り返った本文と,その本文を裏づけるエビデンスからなる文書です。TPWSとはTPを作成するためのワークショップで、集中的な日程の場合だいたい3日間という日程で実施されます。
このTPWSに集う人には3種類あります。
- メンティー:TPを作成する人
- メンター:TP作成を支援する人
- スーパーバイザー:メンターを支援する人
メンターは3日間、1-2人のメンティーを担当します。「メンタリング」という1時間程度の1対1のミーティングで、メンティーのふりかえりを促してTP作成に協力します。このメンタリングの前後に「メンターミーティング」というのがあります。
メンターにかっちりとしたトレーニングはありません。TPを作成した人が、その次のTPWSでいわばOJTで、メンティーを支えるメンターになります。そのメンターを支えるためにメンターミーティングがあり、それをとりしきるのがスーパーバイザーです。
このワークショップのスタイル開発の経緯は、下記報告書に詳細をまとめています。
- 栗田佳代子(編)(2009) 評価結果を教育研究の質の改善・向上に結びつける活動に関する調査研究会報告書「日本におけるティーチング・ポートフォリオの可能性と課題 ―ワークショップから得られた知見と展望―」大学評価・学位授与機構http://www.niad.ac.jp/ICSFiles/afieldfile/2009/05/27/houkokusho_tp200903.pdf
この、スーパーバイザーというのをこれまで、数えると30回以上担当しました。もともとのアメリカのワークショップスタイルにはないため、このスーパーバイザーという役回りも手探りでした。でも、経験値としてもまあまああがってきたようにも思うので、少しスーパーバイザーについて、考えてみてもよいのかも知れないと思い始めています。
今日はここまで。