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TPチャートのニーズ
先日開催したTPチャート作成ワークショップについて一週間に満たない開催お知らせだったのですが、結果的には60名を越える方にお申込みいただきました。
これまで、私達はTPもTPチャートも大学教員を対象に数多く講演やワークショップをさせていただいてきました。TPは,もともと大学において研究業績に比べて教育業績を質的にきちんと評価したい,というところから生まれたものです。実感としても,高等教育で普及させたい、との考えで、これまで活動してきました。
でも、今回TPチャート活用の対象としてあらたに手応えを感じたのは、中学や高校の先生方、つまり初等中等教育に携わる先生方です。今回のワークショップは、もともと中高の先生方とのごく少人数の授業改善を目的とした勉強会の場で,教育理念が大事という話の流れが有り,こじんまりとやることになっていました。が、実施前週に急遽「広げてもいいのでは?」ということになり、公開開催となった次第です。そして、これら勉強会の先生方のfacebook等での拡散力により、今回に至りました。(ありがとうございました!)
ワークショップの確かな手応えを感じたところを二つあげます。まず、このTPチャートの作成ワークショップでは、自分で黙々と作成するのではなく、要所要所でペアで共有するところがあります。そのときのペアで互いのチャートを説明し、フィードバックをしあうときの先生方の熱心な様子は、それはそれは活気がありました。
また、終了後に多くの先生方が残って話されており、この「人のひかなさ」も、また、先生方にとって良い場となったことの証拠かなと思います。そして、その後、多くの先生がfacebookでチャートを共有され、また、御礼のメールもいただきました。
初等中等教育の教員になるには教員免許も必要だし、そして、教科書もあります。TPチャートで目指している、「自分の教育理念を明確にする」「教育理念と教育方針・方法を結びつける」「目標を定める」などは、免許もなく、教える内容の自由度の高い大学教員にこそ必要な枠組みであって、中高の先生方は、もう既にこういうものは持っており必要ないのではという考えがありました。
でも、そういうものでもないらしい。私も中高の専修免許状(地歴・公民)を取得していますが、確かにそういう教育は受けてこなかったかも知れないと、今更ながら感じました。
大学が私の貢献できる主たる場であることに変わりはありませんが、初等中等教育の場にもできることがあるのならば、そうした場にもお役に立てるのかもしれないと思い始めました。
TPチャートの作成ワークショップも、また、誰にでも開かれた形でやってみてもいいかもしれないし、TPを作成する3日間のワークショップも計画してみてもいいかもしれない。
TPチャートは、今回のように思い立ってからそれほどには手間はかからないため、開催は比較的容易です。一方、TPは3日間あるし、特に初回はメンターの確保も必要だし、サスティナブルにするには少し長期的な仕組みを考える必要があります。が、今回ご参加いただいた先生方にご協力いただけるのなら、これも実現できそうな気もします。
また一つ、新しい道が拓けた日ですね、と企画者同士でつぶやける良い日となりました。
*追記
リソースにチャート類をアップロードしておりますので適宜御覧ください。